6694.香港国安法で民主派53人逮捕

警察当局が香港民主派50人以上を逮捕 香港国家安全維持法の取り締まり本格化
サンケイビジネス 2021.1.6 12:15

台北矢板明夫】香港の警察当局は6日、複数の立法会(議会)の前議員を含めた民主派の関係者50人以上を香港国家安全維持法(国安法)違反(国家政権転覆罪)の疑いで逮捕した。昨年6月末の国安法の施行後、同法違反の容疑で逮捕されたのは約40人。今回だけでそれを上回る逮捕者となり、香港当局が国安法違反の取り締まりを本格化させた形だ。
 香港メディアによれば、6日早朝、香港の警察は民主派関係者の自宅を次々と訪れ、少なくとも52人を連行した。民主派政党、民主党の胡志偉(こ・しい)前主席や社会民主連線の梁国雄(りょう・こくゆう)副主席、前議員の朱凱廸(しゅ・がいてき)氏ら民主派の中心人物が含まれている。昨年7月、民主派が次期立法会選挙の立候補者を調整するために行った予備選挙に出馬したメンバーがほとんどで、香港当局は予備選挙に参加したことが国安法違反と判断した可能性がある。

 香港の警察当局は6日、予備選挙を主導した民主派団体、香港民意研究所を家宅捜索した。同研究所の副総裁、鍾剣華氏は香港メディアに対し「予備選挙の投票に参加した約60万人分の個人情報はすでに破棄したので、一般市民は心配する必要はない」と語った。

 香港当局は昨年秋以降、民主派への締め付けを強化した。12月にデモ扇動罪などで起訴された民主活動家の周庭氏らに実刑判決を下したほか、大手紙、蘋果(ひんか)日報の創業者、黎智英氏を詐欺と国安法違反罪で起訴した。

 

コロナ禍トランプ禍で世界の民主人権勢力が手を拱いている中、習近平政権は着々とスターリン化。残念だ。