6698.ここまできたMMT

大学無料も可能?MMT(現代貨幣理論)って? 

クーリエ社 2011.1.31の記事より転載、

13歳の疑問に経済学者のまさかの回答「政府は好きなだけお金を刷っていいの? だとしたら、なぜ税金は必要なの?」(クーリエ・ジャポン) - Yahoo!ニュース

 

MMTもだいぶわかりやすくなってきた。長く金本位に固執した通貨理論が管理通貨で行ける行かざるを得ないという割り切りが、1970年代になって漸く実行できたのとよく似ている。以下いくつか補足。

 

1)上記引用記事では、税金はインフレ防止のために市中から通貨供給量を減らすためというが、これは弱い。真っ当な管理通貨需給管理社会なら税金は無くしていいと言い切っていい。やや高利の国債を発行し市中の余剰資金を吸い上げることが基本だ。

 

2)上記記事では、可能な国は英米日など自国通貨で社会を回し、その国債の多くも国内で調達できている国に限るといっているが、正確ではない。社会価値観仕組みや国家役人に市場が信用信頼していることが重要だ。今回のコロナのように人々の命にかかわりそれが医療や生活維持のために使われる限り、市場(例えば国債市場)も同意賛成できるが、政治家役人汚職や無駄遣い軍事費や利権団体エゴ利益に投じられるようなら、市場は見放す。なるほどと人々が納得できる使い方であるかぎり、問題は生じない。

 

3)差別格差をなくし人々をより自由にし安全や安心を確保するための合理的な政府支出、すなわち学校教育無料化、医療介護無料化、環境改善投資、文化芸術など、人が人として生きるのに必要だが過去の資本主義ではうまく仕組みを作れない分野で特にMMTは大事だ。

 

4)もう一つ大事なことは、政治行政や予算が、きちんと情報公開されること、透明性高い社会であること、が一丁目一番地だ。くりかえすが、無駄遣いや予算が利権化し政治家役人汚職や社会の汚染につながるようなら、市場も人々も決して、国債などを許しはしない。