6683.黎智英氏、周庭女史、逮捕される

親民主派のメディア創業者逮捕 活動家の周庭氏も―香港国安法違反
時事ドットコム 2020年08月11日01時08分

【画像】親民主派の香港紙「リンゴ日報」創業者の黎智英氏=6月16日、香港(AFP時事)
10日、香港で国家安全維持法違反容疑で逮捕され、自宅から警察車両で移送される民主活動家の周庭氏(AFP時事)

【香港時事】香港警察は10日、民主派寄り香港紙「リンゴ日報」創業者の黎智英(ジミー・ライ)氏(71)と著名活動家の周庭(アグネス・チョウ)氏(23)を国家安全維持法(国安法)違反容疑などで逮捕した。香港メディアによると、2人には、外国勢力と結託し国家の安全に危害を加えたなどの疑いが持たれている。
 10日には、ほかにもリンゴ日報関係者ら8人が国安法違反容疑などで逮捕された。これまで同法を適用しての逮捕者は、デモ参加者や「香港独立」を主張する団体関係者にとどまっていたが、当局は今回、メディア界の大物や国際的に知名度のある活動家にまで摘発対象を広げた。詳細な容疑内容は不明だが、警察は同日夜に記者会見を開き「(関係者は)外国に対して香港への制裁措置を求めていた団体に資金援助をしていた」などと説明した。警察当局は10日、リンゴ日報を発行する壱伝媒(ネクスト・デジタル)のオフィスを約200人態勢で家宅捜索した。逮捕者には黎氏の息子2人も含まれているという。
 黎氏自身は米国との結び付きが強く、反政府デモが多発した昨年には、ポンペオ米国務長官らと会談して香港の現状を発信するなどしていた。黎氏は4月にも違法集会に参加した容疑などで逮捕されている。日本語が堪能な周氏は、これまでたびたび訪日し民主派への協力を求めたり日本メディアへ積極的に発言したりしてきた。今月5日には、違法集会を扇動した罪などで有罪判決を受けていた。

 

香港警察、民主派のメディア界大物を逮捕
BBCニュース 2020年8月10日

【画像】メディア界大物の民主活動家、黎智英(ジミー・ライ)氏は自分は中国の主流派に「毛嫌いされている」と話していた。

香港メディア界大物で民主活動家の実業家、黎智英(ジミー・ライ)氏(71)が10日、香港警察に逮捕された。黎氏の会社幹部が明らかにした。黎氏の会長を務めるネクスト・デジタルの幹部、マーク・サイモン氏は、黎氏は香港国家安全維持法(国安法)の下「今回は外国勢力と結託した疑いで逮捕された」と述べた。国安法は6月30日深夜に施行された。地元メディアによると、香港警察はネクスト・デジタル社内に入り、家宅捜索も行った。黎氏が後ろ手に手錠をされて連行される様子の映像も、伝えられている。香港警察は、10日に7人を国安法違反の疑いで逮捕したと認めたが、その中に黎氏が含まれるかは明らかにしていない。

黎氏は昨年夏から香港で本格化した民主派デモを全面的に支援していた。イギリス市民権も持つ黎氏は今年2月、違法集会と脅迫の罪で逮捕・起訴された後、保釈されていた。黎氏の資産総額は10億ドル(約1060億円)以上とされる。最初に服飾産業で成功した後、メディア業界に参入し、蘋果日報(アップルデイリー)紙を創刊。香港自治政府や中国政府に批判的な報道を展開した。自らも香港の民主化運動に積極的に参加した黎氏を、中国国営メディアは「反乱の首謀者」と呼び、「中国本土への憎悪や否定的情報を、昼夜を分かたずひっきりなしに広め続けた」と非難した。国安法が6月30日に施行された時点で黎氏はBBCに、「これは香港にとって死刑宣告だ」と話していた。黎氏は、香港が今後は中国大陸と同じくらい腐敗した場所になると述べ、「法治主義がなければ、ここで事業をする人間は何の保護も得られなくなってしまう」と話していた。

AFP通信によるインタビューでは、「刑務所に入る覚悟は出来ている。その時が来れば、読んでいなかった本が読める。前向きな気持ちでいるしか、ほかにどうしようもない」と心境を明かしていた。

(英語記事 Hong Kong pro-democracy tycoon Jimmy Lai arrested)

 

民主活動家の周庭氏、国安法違反で逮捕 香港
AFPBB 2020年8月11日 2:09 発信地:香港/中国

【画像】中国・香港の自宅から警察により車で連行される周庭(アグネス・チョウ)氏(2020年8月10日撮影)。(c)VERNON YUEN / AFP
【8月10日 AFP】香港の著名な民主活動家の周庭(アグネス・チョウ、Agnes Chow)氏が10日夜、国家安全維持法(国安法)違反の容疑で逮捕された。周氏の公式フェイスブックFacebook)アカウントは「アグネス・チョウが国安法により、『分離主義を扇動』したとして逮捕されたことが今確認された」と発表。警察筋はAFPに対し、国家の安全をめぐる捜査で10日に逮捕された10人のうちの一人が周氏だったことを認めた。(c)AFP

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大して暴力的とはいえない、民主派メディア老人や若手女性運動家、までついに逮捕。権力側やりすぎ、の典型、これで、より多くの人びとを敵に回した。↓さすがに保釈したが、旅券を取り上げるなど随分脅されたようだ。

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続報)

 香港、民主活動家の周庭氏ら保釈「これまでで最も怖かった」2020/8/12 02:04 (JST) ©一般社団法人共同通信社

【香港共同】香港メディアによると、香港国家安全維持法(国安法)違反の容疑で10日に逮捕された香港の民主活動家、周庭氏が11日夜、保釈された。周氏は保釈された警察署の外で記者団の取材に応じ「これまで香港の社会運動に参加してきて4回逮捕されたが、最も怖かった。起訴されるのかどうか分からないが、パスポート(旅券)も没収された」などと語った。

 香港紙、蘋果日報のグループ創始者で民主派の黎智英氏も保釈された。

 周氏は、外国政府に香港への制裁を訴えていたとして、外国勢力との結託により国家の安全に危害を加えた罪を犯した疑いがかけられたという。

 

香港議会の任期延長決定 全人代、民主派含め全現職議員
共同通信 08/11 23:35 更新

【北京共同】新華社電によると、中国の全国人民代表大会全人代=国会)常務委員会会議は11日、香港立法会(議会)選が1年延期されたことに伴い、現職議員の任期を延長すると決めた。一部の民主派議員の任期延長が認められず失職するとの観測もあったが、香港メディアによると、民主派議員を含む現職議員全員の任期延長が認められ。 新華社電によると、会議は、新たな立法会議員の任期が始まるまで、現職議員は「1年以上、職責の履行を続ける」と決定した。次の議員の任期は従来通り4年とする。会議は8日から開かれていた。